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アレクサンドラ・イザベルの日記

アンティーク、バラ、陶器の人形、綺麗な絵本、ヨーロッパ映画、バレエなど、好きなものを綴っています。

ザ・デイニッシュ・ガール ガーダ・ヴェーナの夫の物語

 アカデミー主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインが男性から女性へと性転換した画家を演じることで話題の『ザ・デイニッシュ・ガール(原題)/ The Danish Girl』の海外版の公開された。予告編が公開されました。
 監督は『英国王のスピーチ』『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー。エディとは『レ・ミゼラブル』に続く作品となります。 

シネマトゥデイの記事より
エディ・レッドメイン新作、女装姿でベン・ウィショーとキス!予告編 - シネマトゥデイ

本作は、デヴィッド・エバーショフによって執筆された伝記小説「世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語」を基に、男性から女性へと性転換したデンマーク人画家アイナー・ウェゲナー(女性名リリー・エルベ)と、その妻グレタの半生を描く。






 映画予告を見たら、主人公アイナーの妻グレタのマリー・ローランサン風のバレリーナ、羽が生えているのでシルフィードでしょうか?その絵があまりに素敵で、すっかり魅了されました。

ガーダ・ヴェーナ

 どんな絵を描いているのかと、彼女について調べたら英語表記はGerda Wegener。

 画像検索で更に調べたらどこかで見たことがあるなと。

ガーダ・ヴェーナ

ガーダ・ヴェーナ

ガーダ・ヴェーナ

 なんとアール・デコの画家、ガーダ・ヴェーナでした。
 荒俣宏さんが著書『二十世紀イリュストレ大全〈1〉 ロマンティックドリーム―少女まんがのルーツをもとめて』で、ガーダ・ヴェーナを取り上げています。

二十世紀イリュストレ大全
 

ガーダ・ヴェーナ:両性具有の魔力
デンマークが生んだアールデコ期最高のアーティスト。性転換を夢見る夫をモデルに使い、男性とも女性ともつかぬ奇妙にエロティックなセクシャリズムを創造した。(本文より)



ガーダ・ヴェーナ

ガーダ・ヴェーナ
『ヴェネツィアの恋の冒険』より

荒俣宏さんのもう一つの著書『恋するアールヌーヴォー』では、ガーダ・ヴェーナの名前が、ゲルダ・ヴェーゲナーになっていました。ゲルダ・・・『雪の女王』のゲルダか。アンデルセンもデンマークだものね。
 『恋するアールヌーヴォー』は絶版ですが、ガーダ・ヴェーナはもちろん、ウォルター・クレインやジョルジュ・バルビエ、ラボチェッタの美しい本の挿絵が見られる素晴らしい書籍です。

恋するアールヌーヴォー

 ガーダ・ヴェーナの『わが父ル・ジャールの物語』の挿絵が載っていましたが、メルヘンチックな可愛らしさでうっとりします。

ガーダ・ヴェーナ
『わが父ル・ジャールの物語』より

 映画化を機に、ぜひガーダ・ヴェーナの画集でないでしょうか。
 この絵などマリー・ローンサンかカシニョールのように素敵。

ガーダ・ヴェーナ

 こちらが『ザ・デイニッシュ・ガール』の原作本でしょうか。映画公開時は再販されるかもしれません。

 世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語 デビッド エバーショフ


ガーダ・ヴェーナ

 お写真を見ると、とても美しい女性。
 『ザ・デイニッシュ・ガール』の公開が楽しみでなりません。


ザ・デイニッシュ・ガール

ザ・デイニッシュ・ガール

テーマ:洋画 - ジャンル:映画

2015NHK杯

 NHK杯の11月28日(土)のS席が当たっていました。アイスクリスタルの先行です。
 男子FS、女子FS、ペアFS、アイスダンスFDが見られます!
 うわ、信じられない!
 羽生くんの「SEIMEI」と真央ちゃんの「蝶々夫人」が見られます。

 何度もメール見返してしまいました。
 楽しみでなりません!

 2015 NHK杯 国際フィギュアスケート競技大会公式HP

nhkhai2016.jpg

テーマ:オリックスバファローズ - ジャンル:スポーツ

『去年マリエンバートで』がカラーだったら?

 不可思議な魅力を持つフランス映画『去年マリエンバートで』。
 白黒映画作品。

 舞台となるのは、ある大きなホテル。広大な、バロック風の、宮殿のような豪華な建物。広大で、幾何学的な構成のフランス庭園。無感情無表情な紳士淑女が逗留し、トランプやドミノ等室内ゲームを楽しむ。そして無感情無表情な召使たちが、音もなく作業する。まるで幽霊たちの世界。

 その中に唯一生きている女。1人の男がその女に話しかける。
「去年マリエンバートで会いましたね」と。
 男も女も名前は分からない。
 けれど、この言葉で唯一この場所がマリエンバートという名だと分かる。
 本当にこの男は去年この女と会っていたのか、それとも嘘を言っているのか。





 とても豪華な装飾のホテルのはずなのに、モノウロームの画面が石で固まったような無表情に感じさせます。ずっと流れ続けるバロック風のオルガン曲。紳士淑女たち、召使たち、人は大勢いるはずなのに、たくさんあらう彫像と変わらない無表情。

 この不可思議で、退廃的な映画に、実はカラー写真があることが分かりました。


 ホテル・・・


去年マリエンバートで



去年マリエンバートで



 謎の女。
 デルフィーヌ・セイリグ。

去年マリエンバートで



去年マリエンバートで



去年マリエンバートで



 デルフィーヌ・セイリグがトランプなど並べたりする大きなベッド。そしてカーテン、濃い紫だったんですね。
 twitterで言われていましたが、なんだか娼館のよう。
 白黒で撮るので、わざと濃い色にしたのでしょうけれど。
 太陽の光がそそぐ、明るい黄色の装飾の室内は、あまり幽霊が出そうに見えません。
 どこかこの世の人でないような硬質な美しさのデルフィーヌ・セイリグも血の通った美女なのだと。

 映画全編がカラーになってしまうとイメージが壊れますが、メイキングとして見ると、なかなかおもしろいです。
 そしてアラン・レネ監督のマジックに改めて感動を覚えます。



 おまけで、こちらはやはり白黒映画の名作、フェリーニ監督の『道』のカラーです。

 まずは予告。






 メイキングより。
 ジェルソミーナ、赤毛だったんですね。

道


道


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