自分の趣味全開で絶対読んだほうがいいと思う小説10選
2021/06/20 (Sun)
Twitterのハッシュタグであった
#自分の趣味全開で絶対読んだほうがいいと思う小説10選
私はこちらの作品を選びました。
バーネット 「秘密の花園」
シャーロット・ブロンテ 「ジェーン・エア」
モンゴメリ 「青い城」
ジョルジュ・サンド 「ちいさな愛の物語」
ロザモンド・レーマン 「ワルツへの招待」
デュ・モーリア 「レベッカ」
ケイト・モートン 「秘密」
サラ・ウォーターズ 「荊の城」
恩田陸 「麦の海に沈む果実」
服部まゆみ 「この闇と光」


全部女流作家の作品です。私の大好きな少女の世界。
庭園、お屋敷、城、学園、舞踏会、古い秘密、お父様
お勧めです。
ジョルジュ・サンドの『ちいさな愛の物語』はAmazonで目次をぜひ見てください。可愛い物語ばかりです。その中の一編「ピクトルデュの城」は少女名作シリーズの「母のおもかげ」です。

番外
キャロリン(カロリン)・キーン 「秘密の階段(幽霊屋敷の謎)」
キャロリン・キーンのナンシー・ドルーシリーズ第2作「The Hidden Staircase」は南北戦争時代に建てられたそっくりの2軒のお屋敷が舞台。最新訳の「幽霊屋敷の謎」は秋元書房や集英社の「秘密(ひみつ)の階段」とラストが少し違っていて個人的には「秘密の階段」の方が好きです。ナンシーがターンバル姉妹から事件解決のお礼にある記念品を貰うシーンが「幽霊屋敷の謎」にはないので。原書はどうなってるんだろう?


#自分の趣味全開で絶対読んだほうがいいと思う小説10選
私はこちらの作品を選びました。
バーネット 「秘密の花園」
シャーロット・ブロンテ 「ジェーン・エア」
モンゴメリ 「青い城」
ジョルジュ・サンド 「ちいさな愛の物語」
ロザモンド・レーマン 「ワルツへの招待」
デュ・モーリア 「レベッカ」
ケイト・モートン 「秘密」
サラ・ウォーターズ 「荊の城」
恩田陸 「麦の海に沈む果実」
服部まゆみ 「この闇と光」


全部女流作家の作品です。私の大好きな少女の世界。
庭園、お屋敷、城、学園、舞踏会、古い秘密、お父様
お勧めです。
ジョルジュ・サンドの『ちいさな愛の物語』はAmazonで目次をぜひ見てください。可愛い物語ばかりです。その中の一編「ピクトルデュの城」は少女名作シリーズの「母のおもかげ」です。

番外
キャロリン(カロリン)・キーン 「秘密の階段(幽霊屋敷の謎)」
キャロリン・キーンのナンシー・ドルーシリーズ第2作「The Hidden Staircase」は南北戦争時代に建てられたそっくりの2軒のお屋敷が舞台。最新訳の「幽霊屋敷の謎」は秋元書房や集英社の「秘密(ひみつ)の階段」とラストが少し違っていて個人的には「秘密の階段」の方が好きです。ナンシーがターンバル姉妹から事件解決のお礼にある記念品を貰うシーンが「幽霊屋敷の謎」にはないので。原書はどうなってるんだろう?


リンバロストの乙女
2014/10/03 (Fri)
8月3日に書きかけだった日記を見つけ更新。
ジーン・ポーター著 村岡花子訳『リンバロストの乙女』が復刊されました。
以前出版されていた角川文庫ではなく、河出文庫からです。
おそらくドラマ『花子とアン』の影響で、この美しい物語が再販され、とても嬉しく思います。
主人公の少女エルノラは、リンバロストの森のそばにある農家の娘で、生まれる少し前に父を亡くし、母と2人で暮らしていました。
エルノラは蝶や蛾など昆虫が大好きな少女で、森を駆け回って、いくつかを捕えて、綺麗な標本を作っていました。
2人きりの家屋なのに、なぜか母はエルノラにとても冷たく、憎んでさえいるよう。勉強が好きなので、やっと行かせてくれることになった高校にも、とても粗末な格好で行かなくはなりませんでした。お金はないはずではないのに。
高校に行ったものの、教科書代も出してもらえず、標本を売って高校に通います。
村岡花子さんは学生時代に、この物語で出会い(英語の原書)、静岡県の御殿場の森の中で、夏読みふけったそうで、同じ河出書房新社さんより出版された、花子さんのエッセイ集『想像の翼にのって』の中昭和16年のエッセイの中でも語っています。『リンバロスト〜』が『黄色の帝王蛾』(昭和15年 清水暉吉訳)というタイトルで出版されると新聞広告を見て、その物語を読んでいた時の乙女のときめきが懐かしいと語っています。
(『黄色の帝王蛾』の装丁の美しさにびっくりしました。→Link)
花子さんが少女の頃というと1910年代、エッセイを書かれたのが1941年(昭和16年)、長い時を経て1957年『リンバロストの乙女』は出版されました。

ジーン・ポーター著 『A Girl of the Limberlost』初版本 1909年

村岡花子訳 『リンバロストの乙女』 1957年 秋元書房
『リンバロストの乙女』については、亡き作家の氷室冴子さんが、自分が少女の頃読んだ家庭小説について綴られたエッセイ『マイ・ディア』で、愛読書ナンバーワンとして、熱く熱く語れています。
少女の頃に読んで18年間、年に数回、好きなエピソードや好きな描写を読んでしまうとか。くだけた文章ですが、友達と本の感想を話しているようで楽しい本です。
『リンバロストの乙女』が復刊されたり、花子さんの人生がドラマ化され、花子さんの翻訳が再ブームになっているのを、氷室先生と一緒に喜びたかったな…
花子さん訳ではありませんが、私の宝物の1冊、集英社のマーガレット文庫『リンバロストの少女』。挿絵は佐川節子さん、挿絵が少女漫画風味でかわいいのです。

縦ロールのエルノラ。

鳥のおばさんと

帝王蛾の幼虫を、その価値も分からずふみつぶしてしまうお母さん

フィリップと

裏表紙は帝王蛾
ジーン・ポーター著 村岡花子訳『リンバロストの乙女』が復刊されました。
以前出版されていた角川文庫ではなく、河出文庫からです。
おそらくドラマ『花子とアン』の影響で、この美しい物語が再販され、とても嬉しく思います。
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主人公の少女エルノラは、リンバロストの森のそばにある農家の娘で、生まれる少し前に父を亡くし、母と2人で暮らしていました。
エルノラは蝶や蛾など昆虫が大好きな少女で、森を駆け回って、いくつかを捕えて、綺麗な標本を作っていました。
2人きりの家屋なのに、なぜか母はエルノラにとても冷たく、憎んでさえいるよう。勉強が好きなので、やっと行かせてくれることになった高校にも、とても粗末な格好で行かなくはなりませんでした。お金はないはずではないのに。
高校に行ったものの、教科書代も出してもらえず、標本を売って高校に通います。
村岡花子さんは学生時代に、この物語で出会い(英語の原書)、静岡県の御殿場の森の中で、夏読みふけったそうで、同じ河出書房新社さんより出版された、花子さんのエッセイ集『想像の翼にのって』の中昭和16年のエッセイの中でも語っています。『リンバロスト〜』が『黄色の帝王蛾』(昭和15年 清水暉吉訳)というタイトルで出版されると新聞広告を見て、その物語を読んでいた時の乙女のときめきが懐かしいと語っています。
(『黄色の帝王蛾』の装丁の美しさにびっくりしました。→Link)
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花子さんが少女の頃というと1910年代、エッセイを書かれたのが1941年(昭和16年)、長い時を経て1957年『リンバロストの乙女』は出版されました。

ジーン・ポーター著 『A Girl of the Limberlost』初版本 1909年

村岡花子訳 『リンバロストの乙女』 1957年 秋元書房
『リンバロストの乙女』については、亡き作家の氷室冴子さんが、自分が少女の頃読んだ家庭小説について綴られたエッセイ『マイ・ディア』で、愛読書ナンバーワンとして、熱く熱く語れています。
少女の頃に読んで18年間、年に数回、好きなエピソードや好きな描写を読んでしまうとか。くだけた文章ですが、友達と本の感想を話しているようで楽しい本です。
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『リンバロストの乙女』が復刊されたり、花子さんの人生がドラマ化され、花子さんの翻訳が再ブームになっているのを、氷室先生と一緒に喜びたかったな…

花子さん訳ではありませんが、私の宝物の1冊、集英社のマーガレット文庫『リンバロストの少女』。挿絵は佐川節子さん、挿絵が少女漫画風味でかわいいのです。

縦ロールのエルノラ。

鳥のおばさんと

帝王蛾の幼虫を、その価値も分からずふみつぶしてしまうお母さん

フィリップと

裏表紙は帝王蛾
テーマ:児童文学・童話・絵本 - ジャンル:小説・文学
「八月の六日間」 北村薫
2014/09/27 (Sat)
北村薫さんの最新作『八月の六日間』を読了。
40歳目前にした文芸誌の副編集長を務める女性が、ふとしたきかけから登山が趣味となるり、その登山を綴った短編集。
北村さんらしい、控えめに芯を持って生きる優しい「わたし」の物語。
登山の途中で出会った人や自然、下界や過去の出来事、そう大きなことが起こるわけではないけれど、優しく綴られています。
北村さんの描く「わたし」、「円紫さんとわたし」シリーズや「時と人」シリーズの、不器用ながらまっすぐに生きる女性は、そこまでまっすぐではないけれど、どこか私に似ていて、『八月の六日間』の孤独やささやかな幸せが、自分のことのように感じられました。山の出来事よりも下界の出来事や過去の方に特に。
十代の頃の家族旅行以来、日本の山に登ったことはないな、とふと登ってみたくなりました。
そして午前中に本を読み終わり、感想を書きかけたこの日の午後、戦後最大の死傷者を出した、御嶽山の噴火のニュースが流れました。
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40歳目前にした文芸誌の副編集長を務める女性が、ふとしたきかけから登山が趣味となるり、その登山を綴った短編集。
北村さんらしい、控えめに芯を持って生きる優しい「わたし」の物語。
登山の途中で出会った人や自然、下界や過去の出来事、そう大きなことが起こるわけではないけれど、優しく綴られています。
北村さんの描く「わたし」、「円紫さんとわたし」シリーズや「時と人」シリーズの、不器用ながらまっすぐに生きる女性は、そこまでまっすぐではないけれど、どこか私に似ていて、『八月の六日間』の孤独やささやかな幸せが、自分のことのように感じられました。山の出来事よりも下界の出来事や過去の方に特に。
十代の頃の家族旅行以来、日本の山に登ったことはないな、とふと登ってみたくなりました。
そして午前中に本を読み終わり、感想を書きかけたこの日の午後、戦後最大の死傷者を出した、御嶽山の噴火のニュースが流れました。