アレクサンドラ・イザベルの日記

アンティーク、バラ、陶器の人形、綺麗な絵本、ヨーロッパ映画、バレエなど、好きなものを綴っています。

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ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバーゴールデンスランバー
(2007/11/29)
伊坂 幸太郎

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 2009年版『このミステリーがすごい!』で1位に輝いた作品です。他に2008年本屋大賞受賞、第21回山本周五郎賞受賞作品。

 ものすごくおもしろかった!

 ヒッチコックの映画『北北西に進路を取れ』のような見に覚えのない事件への巻き込まれ、真保裕一さんの『ホワイトアウト』以来のハラハラドキドキの逃亡劇。懐かしさと悲しみのビートルズ。切り裂きジャックばりの殺人鬼(ちょっと『デスノート』のエルみたいな雰囲気)も登場。

 伏線のはりかたが素晴らしく、最初から最後まで綺麗につながっていて、読後感も爽やかでした。

 物語は首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の、二日間に亘る逃亡劇を描いた作品で、モデルになっているのは、ケネディ大統領を暗殺したと言われ、その直後謎の死を遂げたオズワルド。
 新首相が誕生し、地元仙台での凱旋パレードのさなか、突然爆発が起こり、暗殺されてしまいます。
 元宅配ドライバーの青柳雅春は、凱旋パレード中、旧友と久しぶりに会い食事し、その車の中でいつの間にか眠ってしまいます。起きてみると首相が暗殺されて大騒ぎ、そしてなぜか銃を持っている警察を名乗る男たちに追い回され、気付くと自分が犯人と疑われているらしい。身に覚えがないのに、テレビを見れば、身に覚えのない証拠がざくざくと報道されている。
 大学時代の仲間たちもいつの間にか巻き込まれ、あやしげな登場人物たちも絡んでくる。

 思い出した。映画の『第三の男』を思い出すシーンもありました。

 最初の首相パレードのテレビ中継を見ている平凡な人々や、20年後に語られる関係者たちのその後。それがすべて繋がっていて、最初の方をもう1回読み直してしまい、なるほどと思ってしまいました。
 昔の恋人が出てきますが、男性が書いたミステリーに出てくる女性キャラクターの中ではとても感じがいい。意味なくお色気たっぷりのラブシーンがないし、無理矢理今時の女の子風の話し方をしないし(東野圭吾さんの作品に多い…。と言いつつ東野さんも大好き(笑))、ネタバレ。“俺は犯人じゃない”のメモに添えた“と思った”の一言はちょっと泣きました。娘の七美ちゃんは4歳設定にしては、頭良すぎおませんさんすぎでしたが(4歳児の好みって、さすがにパパか体操のお兄さんあたりだろう)。

 主人公の青柳雅春は一般人は一般人なのですが、数年前、宅配の仕事中にトップアイドルの女の子を暴漢から助け出したことがあって、ハンサムな容姿のこともあり、一時期もてはやされたことがあり、首相暗殺事件の犯人にされた時、その数年前の映像を悪く再利用され、勝手に影の部分などを作られ、簡単にマスコミも大衆も気持ちが一転する恐怖。事件追求の名のもとに、電話など情報がすべてが筒抜けになる恐怖。

 別れた仲間たちが、結局一堂に会することはなかったけれど、それでも繋がっていて、いつの間にか協力しあっていて、それがビートルズの「ゴールデン・スランバー」と重なってすごくせつなくなります。
 でも途中で車の中で聞くヒップホップも悪くはないと懐古的だけではないことがユーモラスに出てくるのも良かったです。

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