アンジェラ・バレット挿絵 「美女と野獣」
2013/02/05 (Tue)
美しい洋書絵本、アンジェラ・バレット挿絵の『美女と野獣』です。
日本語版は未発売ですが、これはバレットの最高傑作ではないかと思います。
すべてが華やかで精緻で美しい。
表紙からもう素敵です。
庭園のツゲが、野獣の形というのがまず素晴らしい。
美女、ベルの衣装のシルエットも素敵。
アンジェラ・バレットは、『庭の小道から』という英国庭園の本も題しています。薔薇や迷路のような生垣など、美しい庭園の風景が描かれていて、日本語版の出ているバレットの本では一番のお勧めです。
『美女と野獣』のあらすじは、以前HPに書いたこちらをご参考ください。
『美女と野獣』 ボーモン夫人作
『美女と野獣』より
昔、裕福な商人がいて、3人の娘がいました。
3人の娘はみな美人でしたが、とりわけ末の娘ベルは特に美しく、気立ても良い娘でした。

ある日、父は仕事のため旅に出ます。娘たちにお土産は何がいいか聞くと、姉娘たちは高価なものをねだりますが、ベルは一輪のバラがほしいと言います。

仕事からの帰り道、道に迷った父は豪華な城にたどり着きます。

城には豪華な庭園にバラのアーチがあり、商人はベルとの約束を思い出し、バラを1輪盗ってしまうのです。
そこに城の主である恐ろしい野獣が現れ、怒る野獣父に、自分の命を差し出すか、 娘の命を差し出すか、どちらかにしろと迫ります。

悲嘆にくれ、家に戻る父。
父は娘を野獣に差し出す気持はなく家族に別れを告げに来ただけでしたが、ベルは進んで犠牲になろうと城に行きます。

ところが犠牲になるどころか 、野獣はベルを城の女主人にしたのでした。

野獣は昼間は姿を見せず、夕食の間だけベルのもとを訪れます。
そして必ず最後に聞きます。
「自分の妻になってくれないか」と。
ベルは野獣に次第に敬意を抱くようになったものの、その問いにだけは首を横に振るのでした。

魔法の城の魔法の鏡はベルの見たいものを映します。
そこにベルは彼女がいなくなった悲しみのため病気になった父親の姿を見ます。
ベルは父親の看病するため、しばらく家に帰りたいと野獣に頼みます。
野獣はその頼みを許すものの、ベルが戻らなかったら悲しみのあまり死んでしまうだろうと言いました。
ベルは1週間経ったら戻ることを野獣に約束します。
父はベルが戻ると歓喜し、病気はすぐに治ります。
けれど二人の姉はお姫さまのように着飾り、さらに美しくなったベルを見て嫉妬し、ベルが城に 戻らないよう悲しむふりをし、もう1週間滞在することを約束させます。
しかしいつの間にか野獣を深く愛するようになっていたベルは、10日目の夜、宮殿の庭園で死にかかっている 野獣の夢を見て飛び起き、城に戻ります。
夢の通り、庭園で野獣は死にかけていました。

ベルは駆け寄り野獣を愛していることを告げます。
その言葉をベルが告げた時、野獣の姿は消え1人の美しい王子がベルの前にいました。
野獣は意地悪な仙女によって変えられた姿で、本当の愛の力で元の姿に戻ったのです。
ベルは王子の妃として、父親と共に王子の国へと行き、末永く幸せに暮しました。

バラ、城、庭園の風景が素晴らしいです。
この物語、童話ながら独特の闇と退廃的な美しさがあるのですが(だからこそ光がより美しく見える)、よく現されていたと思います。
『美女と野獣』は様々な画家が描いていますが、私の中では1、2を争う、素晴らしい、お気に入りの挿絵です。
日本語版は未発売ですが、これはバレットの最高傑作ではないかと思います。
すべてが華やかで精緻で美しい。
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表紙からもう素敵です。
庭園のツゲが、野獣の形というのがまず素晴らしい。
美女、ベルの衣装のシルエットも素敵。
アンジェラ・バレットは、『庭の小道から』という英国庭園の本も題しています。薔薇や迷路のような生垣など、美しい庭園の風景が描かれていて、日本語版の出ているバレットの本では一番のお勧めです。
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『美女と野獣』のあらすじは、以前HPに書いたこちらをご参考ください。
『美女と野獣』 ボーモン夫人作
『美女と野獣』より
昔、裕福な商人がいて、3人の娘がいました。
3人の娘はみな美人でしたが、とりわけ末の娘ベルは特に美しく、気立ても良い娘でした。

ある日、父は仕事のため旅に出ます。娘たちにお土産は何がいいか聞くと、姉娘たちは高価なものをねだりますが、ベルは一輪のバラがほしいと言います。

仕事からの帰り道、道に迷った父は豪華な城にたどり着きます。

城には豪華な庭園にバラのアーチがあり、商人はベルとの約束を思い出し、バラを1輪盗ってしまうのです。
そこに城の主である恐ろしい野獣が現れ、怒る野獣父に、自分の命を差し出すか、 娘の命を差し出すか、どちらかにしろと迫ります。

悲嘆にくれ、家に戻る父。
父は娘を野獣に差し出す気持はなく家族に別れを告げに来ただけでしたが、ベルは進んで犠牲になろうと城に行きます。

ところが犠牲になるどころか 、野獣はベルを城の女主人にしたのでした。

野獣は昼間は姿を見せず、夕食の間だけベルのもとを訪れます。
そして必ず最後に聞きます。
「自分の妻になってくれないか」と。
ベルは野獣に次第に敬意を抱くようになったものの、その問いにだけは首を横に振るのでした。

魔法の城の魔法の鏡はベルの見たいものを映します。
そこにベルは彼女がいなくなった悲しみのため病気になった父親の姿を見ます。
ベルは父親の看病するため、しばらく家に帰りたいと野獣に頼みます。
野獣はその頼みを許すものの、ベルが戻らなかったら悲しみのあまり死んでしまうだろうと言いました。
ベルは1週間経ったら戻ることを野獣に約束します。
父はベルが戻ると歓喜し、病気はすぐに治ります。
けれど二人の姉はお姫さまのように着飾り、さらに美しくなったベルを見て嫉妬し、ベルが城に 戻らないよう悲しむふりをし、もう1週間滞在することを約束させます。
しかしいつの間にか野獣を深く愛するようになっていたベルは、10日目の夜、宮殿の庭園で死にかかっている 野獣の夢を見て飛び起き、城に戻ります。
夢の通り、庭園で野獣は死にかけていました。

ベルは駆け寄り野獣を愛していることを告げます。
その言葉をベルが告げた時、野獣の姿は消え1人の美しい王子がベルの前にいました。
野獣は意地悪な仙女によって変えられた姿で、本当の愛の力で元の姿に戻ったのです。
ベルは王子の妃として、父親と共に王子の国へと行き、末永く幸せに暮しました。

バラ、城、庭園の風景が素晴らしいです。
この物語、童話ながら独特の闇と退廃的な美しさがあるのですが(だからこそ光がより美しく見える)、よく現されていたと思います。
『美女と野獣』は様々な画家が描いていますが、私の中では1、2を争う、素晴らしい、お気に入りの挿絵です。
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