『去年マリエンバートで』がカラーだったら?
2014/10/17 (Fri)
不可思議な魅力を持つフランス映画『去年マリエンバートで』。
白黒映画作品。
舞台となるのは、ある大きなホテル。広大な、バロック風の、宮殿のような豪華な建物。広大で、幾何学的な構成のフランス庭園。無感情無表情な紳士淑女が逗留し、トランプやドミノ等室内ゲームを楽しむ。そして無感情無表情な召使たちが、音もなく作業する。まるで幽霊たちの世界。
その中に唯一生きている女。1人の男がその女に話しかける。
「去年マリエンバートで会いましたね」と。
男も女も名前は分からない。
けれど、この言葉で唯一この場所がマリエンバートという名だと分かる。
本当にこの男は去年この女と会っていたのか、それとも嘘を言っているのか。
とても豪華な装飾のホテルのはずなのに、モノウロームの画面が石で固まったような無表情に感じさせます。ずっと流れ続けるバロック風のオルガン曲。紳士淑女たち、召使たち、人は大勢いるはずなのに、たくさんあらう彫像と変わらない無表情。
この不可思議で、退廃的な映画に、実はカラー写真があることが分かりました。
ホテル・・・


謎の女。
デルフィーヌ・セイリグ。



デルフィーヌ・セイリグがトランプなど並べたりする大きなベッド。そしてカーテン、濃い紫だったんですね。
twitterで言われていましたが、なんだか娼館のよう。
白黒で撮るので、わざと濃い色にしたのでしょうけれど。
太陽の光がそそぐ、明るい黄色の装飾の室内は、あまり幽霊が出そうに見えません。
どこかこの世の人でないような硬質な美しさのデルフィーヌ・セイリグも血の通った美女なのだと。
映画全編がカラーになってしまうとイメージが壊れますが、メイキングとして見ると、なかなかおもしろいです。
そしてアラン・レネ監督のマジックに改めて感動を覚えます。
おまけで、こちらはやはり白黒映画の名作、フェリーニ監督の『道』のカラーです。
まずは予告。
メイキングより。
ジェルソミーナ、赤毛だったんですね。


白黒映画作品。
舞台となるのは、ある大きなホテル。広大な、バロック風の、宮殿のような豪華な建物。広大で、幾何学的な構成のフランス庭園。無感情無表情な紳士淑女が逗留し、トランプやドミノ等室内ゲームを楽しむ。そして無感情無表情な召使たちが、音もなく作業する。まるで幽霊たちの世界。
その中に唯一生きている女。1人の男がその女に話しかける。
「去年マリエンバートで会いましたね」と。
男も女も名前は分からない。
けれど、この言葉で唯一この場所がマリエンバートという名だと分かる。
本当にこの男は去年この女と会っていたのか、それとも嘘を言っているのか。
とても豪華な装飾のホテルのはずなのに、モノウロームの画面が石で固まったような無表情に感じさせます。ずっと流れ続けるバロック風のオルガン曲。紳士淑女たち、召使たち、人は大勢いるはずなのに、たくさんあらう彫像と変わらない無表情。
この不可思議で、退廃的な映画に、実はカラー写真があることが分かりました。
ホテル・・・


謎の女。
デルフィーヌ・セイリグ。



デルフィーヌ・セイリグがトランプなど並べたりする大きなベッド。そしてカーテン、濃い紫だったんですね。
twitterで言われていましたが、なんだか娼館のよう。
白黒で撮るので、わざと濃い色にしたのでしょうけれど。
太陽の光がそそぐ、明るい黄色の装飾の室内は、あまり幽霊が出そうに見えません。
どこかこの世の人でないような硬質な美しさのデルフィーヌ・セイリグも血の通った美女なのだと。
映画全編がカラーになってしまうとイメージが壊れますが、メイキングとして見ると、なかなかおもしろいです。
そしてアラン・レネ監督のマジックに改めて感動を覚えます。
おまけで、こちらはやはり白黒映画の名作、フェリーニ監督の『道』のカラーです。
まずは予告。
メイキングより。
ジェルソミーナ、赤毛だったんですね。


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